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会長からのご挨拶


 財団法人九州運輸振興センターは、昭和56年の設立以来、国土交通省を始め日本財団、賛助会員並びに関係各位のご理解とご支援のもと、本年で創立30周年を迎えました。これも偏に関係各位のご理解とご支援の賜物と深く感謝し、厚くお礼を申し上げます。
 九州は、古くから大陸との交流があり、また、離島が多く海上交通が盛んであり、さらには、造船はわが国建造量の約3分の1を占め、加えて、港湾運送業にあってもわが国の指定港の4分の1を占めるなど海事関係産業が特に多く集積しており、「海道九州」、「造船アイランド九州」、「海事王国九州」、などと呼ばれております。他方では、農業生産物の基地であることなどから倉庫保管、トラック輸送やこれと連携したフェリーによる輸送が活発に行われており、九州の海事産業や物流産業は、域内の住民生活や物資流通の維持安定を図る上で、極めて重要な役割を果たしており、その持続的かつ安定的な維持発展が求められています。
会長 田中 浩二

 近年、交通、運輸業界では、運輸安全マネジメントの確立等による安心安全な輸送の確保、競争が激化する中での荷主企業からのさらなる物流効率化ニーズ、CO2排出量の多い運輸事業の低炭素社会実現へ向けてのさらなる取り組み要請への対応、高速道路料金の値下げの影響による長距離フェリー航路の維持存続問題や著しい過疎化・高齢化の進展の影響による離島航路の安定的かつ持続的な航路運営などの課題が山積しています。
 しかしながら、一方では、自らの創意工夫による更なる経営の効率化や需要の創出、モーダルシフト、省エネルギー化、3PLの推進やグリーン物流パートナーシップの活用など企業あるいは業界全体で課題解決に向けて鋭意取り組まれており、行政においても、「総合的な新造船政策」が取りまとめられ、また交通基本法の制定やトラック事業の将来ビジョンの策定などの積極的な取り組みが進められております。
これに加え、東日本大震災の影響はありましたが、九州では本年3月の九州新幹線鹿児島ルートの全線開業、また、近年の博多港を始め九州各港への日中韓クルーズ船等の寄港の拡大など、今後の九州の交通、運輸、観光などに好影響を与えることが期待される明るい大きな材料があります。
当センターでは、このような状況、環境下にあって、関係業界や関係者の皆様の課題解決や事業の発展に少しでも寄与できるよう最新の交通、運輸、観光等の様々なテーマを取り上げて討議・対話を行う「九州運輸コロキアム」、海事に特化したテーマで行う「海事振興セミナー」、物流等をテーマとした「講演会」の開催や交通運輸関係情報を掲載した機関誌の発行、さらには関係団体等と連携した海事人材育成のため見学会等の実施といった交通、運輸。観光等の啓発等諸事業はもとより、離島での交通バリアフリー化や共通予備船の整備、観光立国推進の一つの要素であるクルーズ振興等タイムリーなテーマによる調査研究事業を行っています。また、離島の民生維持の向上に資するコンテナ整備やバリアフリー仕様の新型タラップ等の整備促進に取組む海運振興関連施設整備事業を実施しています。
 今後もこうした活動や新たなニーズに応じた活動の展開を通じて、賛助会員の皆様や関係各位、さらには地域住民の皆様に対し、より有益な情報・サービスを提供し、当センターの設立目的である「九州における海運及び流通の振興と近代化、ひいては地域経済の発展と民生の安定」に寄与して参ります。
 皆様には、当センターの活動に一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


平成23年9月
財団法人 九州運輸振興センター
会長 田中 浩二


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